📋 制度とお金 特別児童扶養手当はもらえる基準とは?発達障害での1級・2級の目安と申請の流れ
特別児童扶養手当は、障害のある20歳未満の子どもを育てる家庭に支給される国の手当です。「発達障害だと対象になるの?」という疑問に先に答えると、発達障害も精神の障害として対象になり得ます。手帳がなくても診断書で申請でき、2026年度の月額は1級58,450円・2級38,930円です。この記事では、もらえる基準の考え方、所得制限、申請の流れまでを整理します。
特別児童扶養手当とは?月額と支給時期
特別児童扶養手当は、精神または身体に障害のある20歳未満の児童を家庭で監護・養育している父母等に支給される手当です(厚生労働省)。
| 項目 | 内容(2026年度) |
|---|---|
| 1級の月額 | 58,450円 |
| 2級の月額 | 38,930円 |
| 支給月 | 4月・8月・12月(前月分までをまとめて支給) |
| 対象 | 20歳未満の障害のある児童を監護する父母または養育者 |
| 支給されない場合 | 児童が施設に入所しているとき、障害を理由とする年金を受給しているときなど |
手当額は物価に応じて改定されるため、金額は毎年度変わり得ます。申請先はお住まいの市区町村の窓口です。
発達障害でもらえる基準は?1級・2級の考え方
認定のポイントは診断名ではなく「障害の程度」です。知的障害・発達障害などの精神の障害では、日常生活にどの程度の支援・介助が必要かが、所定の診断書に基づいて判定されます。
- 1級(重度): 日常生活のほとんどに常時の介助や支援が必要な状態が目安とされます
- 2級(中度): 日常生活に著しい制限があり、多くの場面で支援が必要な状態が目安とされます
発達障害の場合、対象は知的障害を伴うケースだけではありません。知的発達に大きな遅れがなくても、行動面の困難やこだわり、対人関係の困難などで日常生活への支援が常に必要な場合には対象になり得ます。認定は都道府県等の審査で行われ、同じような状態でも診断書の書き方や自治体によって結果が分かれることがあるのが実情です。
💡 ポイント
手帳の有無は必須条件ではありません。療育手帳や精神障害者保健福祉手帳を持っていなくても、診断書で障害の程度が基準に該当すると認められれば支給対象になり得ます。逆に手帳を持っていても、手当の等級は手帳の等級とは別に審査されます。
療育手帳との関係や手帳制度そのものについては療育手帳のデメリットとはを、通所支援に使う受給者証との違いは受給者証と療育手帳の違いをご覧ください。
所得制限はいくらから?
受給者本人または配偶者・扶養義務者の前年所得が限度額以上の場合、その年度は支給されません。限度額は扶養親族等の数で変わります。
| 扶養親族等の数 | 本人(受給者) | 配偶者・扶養義務者 |
|---|---|---|
| 0人 | 4,596,000円 | 6,287,000円 |
| 1人 | 4,976,000円 | 6,536,000円 |
| 2人 | 5,356,000円 | 6,749,000円 |
ここでいう金額は収入(額面)ではなく、給与所得控除などを差し引いた所得ベースの数字で、各種控除の適用によっても変わります。「うちは収入があるから無理」と自己判断せず、窓口で試算してもらうのが確実です。
申請の流れは?5つのステップ
申請から支給開始までの一般的な流れは次のとおりです。診断書の取得に時間がかかることが多いため、全体で1〜3か月程度を見ておきましょう。

診断書を書いてもらう際は、家庭での困りごと(食事・着替え・排泄・危険回避・パニックの頻度など)を具体的にメモして医師に渡すのがおすすめです。診察室の短時間では伝わらない日常の支援量が、認定の判断材料になります。
認定されにくいケースと注意点
⚠️ ここに注意
さかのぼり支給はなく、支給は申請月の翌月分からです。「どうせ通らない」と申請を先延ばしにすると、その分の手当は受け取れません。また有期認定の更新(再認定)を忘れると支給が止まるため、期限の管理も重要です。
このほか、次の点は事前に押さえておきましょう。
- 知的発達に遅れのない発達障害では、診断書に日常生活の困難が具体的に書かれていないと、等級に該当しないと判定されることがあります
- 児童が障害を理由とする公的年金を受けられる場合や施設入所中は対象外です
- 判定の運用には自治体差があり、同じ状態でも結果が異なる場合があります。金額・基準は2026年時点のもので、必ずお住まいの自治体で最新情報を確認してください
まとめ
- 特別児童扶養手当は20歳未満の障害児を育てる家庭への国の手当。2026年度は1級58,450円・2級38,930円/月
- 発達障害も精神の障害として対象になり得る。基準は診断名ではなく日常生活に必要な支援の程度
- 手帳がなくても診断書で申請できる(手帳の等級とは別審査)
- 所得制限は扶養親族数別の所得ベース。自己判断せず窓口で試算を
- さかのぼり支給はないため、迷ったら早めに市区町村へ相談。基準・運用は自治体により異なる
よくある質問
発達障害の診断名がつけば特別児童扶養手当はもらえますか?
診断名だけで自動的に支給されるわけではありません。認定は診断名ではなく、日常生活にどの程度の支援が必要かという障害の程度で判断されます。同じ診断名でも認定される場合とされない場合があり、医師の診断書の内容が重要になります。
特別児童扶養手当は何歳までもらえますか?
対象は20歳未満の児童を監護する父母または養育者です。児童が20歳になると支給は終了します。また多くの場合は有期認定で、2年程度ごとに診断書を再提出して更新する必要があります。
療育手帳や精神障害者保健福祉手帳がなくても申請できますか?
申請できます。特別児童扶養手当の認定は所定の診断書に基づいて行われる制度で、手帳の所持は必須条件ではありません。ただし自治体によっては手帳の等級によって診断書を省略できる運用があるため、窓口で確認するとスムーズです。
申請が認定されたら、さかのぼって支給されますか?
原則としてさかのぼり支給はなく、認定されると申請した月の翌月分からの支給になります。対象になりそうだと思ったら、認定されるか迷う段階でも早めに窓口へ相談することをおすすめします。